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録音

録音機を分けるのは音質ではなく、いつ始まるかです

ウェアラブル型、VOX録音機、AIノートテイカー、スマホアプリ。一日使ったあとに何が残るのか、そしてそのうち後から探せるのはどれか。

録音機の紹介記事はたいていランキングです。この記事は違います。順位は難しい部分ではないからです。

難しいのはその日の夜です。録音はあります。その中のどこかに、必要だった2分があります。

録音機はすべて、一つの問いに対する別々の答えです。何がこれを起動させるのか。あとは全部そこから決まります。

五つの方式

  何が起動させるか 一日後に残るもの その瞬間を探せるか
ウェアラブル・連続 朝に自分が一度 途切れない一つのファイル 聞くしかない
ウェアラブル・VOX どんな音でも 多数のファイル、大半は無関係 探せるが山を崩す作業
ICレコーダー その場でボタン 一回ごとに一ファイル おおむね可能
AIノートテイカー その場でボタン ファイル+文字起こし+要約 読んで探せる
スマホ・キーワード起動 決めておいた言葉 その瞬間から始まるファイル 可能

購入を決めるのはたいてい二列目です。あとで後悔するのは四列目です。

ウェアラブル型 — 社員証、ペン、キーホルダー

この種の製品が存在する理由は一つです。肝心の場面でスマートフォンに手を伸ばす姿を見せられない、ということ。

解決の仕方はその瞬間そのものをなくすことです。何かが起きる前に電源を入れておきます。たいていは出社した直後です。そしてずっと動き続けます。

効果はあります。ただ何を引き換えにしているかは知っておいたほうがいいです。

連続モードでは非常に長い録音が一つ残ります。メーカー表記では充電あたりの連続録音がおおむね20〜100時間程度、保存容量は数百時間単位です。退勤するとき、そのファイルには通勤時間も昼休みも入っていて、その真ん中のどこかに気にしていたやりとりがあります。目次がありません。 探すには聞くしかありません。

VOXモードでは音を待って、音が続く間だけ録音し、止まります。待機時間が月単位で表記されるのはこのためです。ほとんどの時間は休んでいるので。ファイルが分かれて日時が付くので、実際に扱いやすくなります。

ただしVOXにはここで効いてくる弱点があります。意味ではなく音に反応します。 ドアの音もプリンターもやかんも起動させます。普通のオフィスで一日過ごせば何でもないファイルが大量に溜まり、必要なものはその中のどこかにあります。

そして音がすでに出たあとに起動するため、文の最初の音が切れることがよくあります。 「今の言い方はおかしくないですか」で失われるのは頭の部分です。

ICレコーダー

きちんとしたマイクを積んだ専用機は、広い部屋、遠い距離、複数人が話す場面でスマートフォンに明確に勝ちます。

小さな差ではないので、はっきり書いておきます。講義室や会議室のように音源が数メートル離れている状況なら、専用機が音質で圧倒します。

代わりにその場でボタンを押す必要があります。ウェアラブル型が避けようとした問題に戻ることになります。

AIノートテイカー

比較的新しいカテゴリーです。録音に文字起こしと要約が結びついた形です。

Plaudはクレジットカード大でスマートフォンの背面にマグネットで装着でき、112言語の文字起こしと話者分離、月300分の無料文字起こしとそれ以上は有料プランと公表しています。表記価格は159ドルです。TicNoteは25時間の連続録音、マイク3基、月600分の無料文字起こしを表記しています。

これらはメーカーの公表値であり、こちらで測定したものではありません。この分野は価格もよく変わります。

このカテゴリーが実際に解決するのは探す問題です。文字起こしは読めますし、8時間を読むことと8時間を聞くことはまったく別の作業です。

買う前に確認すべきは継続費用がどこにあるかです。本体は一度きりですが、文字起こしの時間はそうではありません。 月数百分という無料枠は会議数件分であって勤務日一日分ではありません。ですから見るべきはスペックではなく、自分が一か月に実際に何分を作るのかです。

すでに持っているスマートフォン

二通りあります。

標準の録音アプリは他と同じくボタンで始まり、その時点からファイルができます。買うものも、持ち歩くものも、充電するものもありません。

キーワードで始まるアプリは、あらかじめ決めた言葉が聞こえたときに始まります。ファイルが朝9時ではなくその瞬間から始まるので、あとで探すものがありません。

こちらはこの分野で仕事をしているので、それを踏まえて読んでください。TalkSafeは決めておいた言葉で始まるAndroidアプリで、画面がロックされたままでも動作し、開始の直前30秒までさかのぼって保存します。VOXの頭切れ問題に対する答えがこの部分です。切り出しをしても元のファイルは消えずに残ります。路上のような騒がしい場所で録ったファイルは、端末内で処理されるAIノイズ除去で雑音を取り除いた新しいファイルにでき、元のファイルはそのまま残ります。

ハードウェアが確実に勝つ場面

ここを正直に書かないと、残りを読む値打ちがありません。

離れた距離での音質。 ポケットの中で布に覆われたスマートフォンは不利なマイクです。テーブルの上に置かれた専用機はそうではありません。

長時間の無人録音。 二日間動かし続ける必要があるなら、待機が月単位の機器の仕事であってスマートフォンの仕事ではありません。

スマートフォン自体が問題になる場面。 端末を預ける必要がある場所や出しておけない場所では、ハードウェア以外の選択肢がありません。

電池が別であること。 録音機が切れるのと、スマートフォンまで一緒に落ちるのは別の話です。

決め手になる三つの問い

必要だといつ気づきますか。 事前にわかるなら——予定されている会議や講義なら——ボタンで十分ですし、音質で選べばいいです。相手がもう話し始めたあとにしか気づかないなら、マイクよりも起動の仕方が重要になります。

翌日それで何をしますか。 特定の瞬間を探す作業になるなら、短いファイルが残るか文字起こしが出る方式を選んでください。一日分のファイル一つは、その作業の最も難しい形です。

どのくらいの頻度で使いますか。 たまに使う程度では、買って持ち歩いて充電する二台目は割に合いません。音の悪い部屋で毎日使うなら話は別です。

まとめると

ランキングは機器を売ります。ですがその録音が実際に役に立つかを決めるのは、もっと狭い問題です。何が起動させたのか、その結果として手元に何が残るのか。

すべてを収めた録音機と、必要な2分を収めた録音機は、スペックが同じに見えても同じ製品ではありません。

録音から街の雑音をスマホで取り除く方法と、ツールごとの違いは録音の雑音を消す方法、Androidでできる4つのやり方にまとめています。

ここに記した仕様と価格はメーカーが公表している値であり、頻繁に変わります。購入前にご確認ください。当方は録音アプリを作っている立場であり、本文中に明記しています。録音に関する法律は国によって異なりますので、該当地域の基準は当サイトの法律関連記事をご参照ください。

録音機のVOXとは何ですか。

音声検知録音のことです。普段は待機していて、音を検知すると録音を始め、音が止まると停止します。常時動作していないため電池の消費が大幅に少なく、この方式の製品が待機時間を月単位で表記できるのはそのためです。

VOX方式の弱点は何ですか。

意味ではなく音に反応するため、会話とドアの閉まる音を区別できません。日常的な物音のある場所で一日過ごすと、無関係なファイルが大量に生成されます。また音がすでに出たあとに起動するため、文の最初の音が切れることがよくあります。

ウェアラブル型はファイルが一つになりますか、複数になりますか。

モードによります。連続録音モードでは、電源を入れていた時間全体が一つの長いファイルになります。VOXモードでは音ごとにファイルが分かれ、多くの場合は日時が記録されます。

隠し型の録音機はどのくらい録れますか。

メーカー表記の連続録音時間はおおむね20時間から100時間程度で、VOXモードの待機時間はさらに長く、月単位で表記される製品もあります。ただしこれらはメーカーの公称値であり実測値ではありません。

Plaud NoteやTicNoteのようなAIノートテイカーは何が違いますか。

録音に文字起こしと要約が加わります。Plaudはクレジットカード大でスマートフォンの背面にマグネットで装着でき、112言語の文字起こしと話者分離、月300分の無料文字起こしとそれ以上は有料プランと公表しています。TicNoteは25時間の連続録音、マイク3基、月600分の無料文字起こしを表記しています。継続的な費用は本体ではなく文字起こしの時間側で発生します。

専用のICレコーダーはスマートフォンより優れていますか。

音質、長時間の無人録音、そしてスマートフォンを手に持てない状況では優れています。広い会議室や講義室のように音源が離れている場合、専用マイクを備えた機器のほうが明確に有利です。

後から必要な部分を探しやすいのはどの方式ですか。

必要だった瞬間からファイルが始まる方式か、文字起こしが残る方式です。一日を丸ごと収めた一つの長いファイルが最も扱いにくく、8時間の中から2分を見つけるには結局聞くしかありません。